テニスのダブルスを上達させるには、単純な技術力云々は二の次と言えます。何故ならばダブルスとは2対2で行う試合だからこそ、技術力以上にコンビネーションが大切になるからです。技術力に差があっても、やり方や考え方次第で格上の選手にも勝てるからこそ、ダブルスは面白く、深いです。
社会人になってからダブルスしかやっていない、という人も多いかと思います。力強いショットを打っている若者プレーヤーが、ベテランの方々にポイントが取れず翻弄されてしまうのはダブルスではよくある光景です。以下にショット単体が上達しても、やり方次第ということになります。
そこで今回は、テニスのダブルスを上達させるポイントをご紹介しようと思います。ゲームメイクに頭を使うことで、ダブルスは何倍にも楽しくなり、楽しくなればなるほど試合での勝率も上がってきます。
「社会人になってからテニスはダブルス中心だけど、中々勝てない」
「もっとダブルスを楽しみたい!」
「オープンクラスの草トーで優勝を狙いたい!」
そんなあなたのお役に立てば幸いです。筆者が実践して効果のあったものをピックアップしてみましたので、参考にしてみてください。
テニスのダブルスは、お互いの役割を決めるだけで勝率が倍になる
ダブルスで勝てない多くの方は、それぞれが自分の方へ飛んできた球をただ打ち返しているような印象を受けてしまいます。私自身も学生時代はそんな感じでした。サーブの配給も適当、よくわからないタイミングでネットダッシュ、そんな具合です。ですがダブルスは奥が深いです。
圧倒的なストロークやボレー、技術力があれば話は別ですが、そうでもない限り頭を使わなければ勝てません。また、ダブルスのアマチュアと言えども、草トーで優勝を狙うとなれば、それなりのスペックを持つ選手達に打ち勝たなければなりません。
そこで重要になってくるのが、それぞれの役割分担です。どのショットが得意で、どのショットが苦手なのか?それぞれの特性を把握したうえで、最適な戦術パターンを身につけましょう。ここで、ダブルスでの役割について簡単な例を挙げてみましょう。
お互いの得意なサイドをしっかり確率させる
当たり前ですが自分の担当するサイドは大事です。デュースサイトがフォアサイドの2択ですが、自分に向いている正しいサイドを担当するかしないかで、ダブルスの勝率は圧倒的に変わります。
実際に私自身も最初はフォアハンドの強打好きだったので、しばらくはデュースサイドを担当していました。ですがあるきっかけでアドサイドに変えてから、試合の勝率も桁違いに上がりました。
その理由は単純明快で、バックハンドの方が攻撃力はない代わりに、イージーミスが少なかったからです。前衛に簡単に捕まらないようにラリーしていれば、特別心配することはなかったのです。試し試しで各サイドをやってみるといいでしょう。
ポイントの取り方を決める
テニスはシングルスもダブルスも、一番効率的なポイントの取り方、自分の中で”勝ちパターン”というのが少なからず存在します。この勝ちパターンにハマることで、ダブルスは一気に勝負を決めることができるといえるでしょう。
・ラリー、陣形の展開をパターン化
・ボレーヤー、ポイントゲッターの確率
・ネットに出るタイミングを事前に打ち合わせ
・センターへのボールの対処担当を決めておく
こういったものが挙げられます。最低限の役割をまずは決めてみましょう。
ポーチは出ると決めたら思い切り出る
ポーチボレーはポイントを取るための有効なアクション。ダブルスで勝てない方は、ポーチに出ない、もしくは出方が中途半端な場合が多いです。一度ポーチに出ると決めたら、基本的には思い切り出ましょう。
サーブを打つペアに事前にポーチに出る旨を伝えて、自分がポーチへ出ると同時にそのままサイドチェンジするのも1つの手です。ポーチに勢いがあることで、相手のレシーバーへ圧力をかけることができます。
相手の出方次第で自分の動きもそれに合わせて柔軟に対応するのが望ましいですが、ポーチは出ると決めたら思い切り出ましょう。それで抜かれてしまったら割り切ることが大切です。
ダブルスで勝つには、相手によって戦い方を変える柔軟性が大切になる
当然ながら全く同じ相手、全く同じショットを打つ人はいません。前述のように基本的なお互いの役割を決めたうえで、相手によって柔軟に対応していくことでダブルスは一気に楽しくなります。
なので、ダブルスを上達させる、試合で勝つ為には得意なパターンを複数所持しておくのがキモです。多種多様な攻撃パターンを上手く使い分けて、経験豊富なベテラン選手を逆に翻弄しましょう。
まとめ
ダブルスは強打は必要ありません。強打をバンバン打てる若者がスライスや緩いボールを多用するベテランに負けるのが良い例です。強打をするよりも、ボレーヤーの足元に落とすスピンボールを打てた方が効率的だと言えるでしょう。
固定概念に囚われず、様々な戦術や戦い方を試行錯誤して、それぞれの得意パターンを見つけるのがダブルスを最速で上達させるヒントになり得るのです。