今回は『ストロークでの手打ちを改善する方法』についてです。
テニスに限らず、スポーツの上達に関する知識は様々ありますし、それぞれの選手や指導者によって大事にしているポイント等も異なるものです。
とはいえ、上級者や競技者、試合で一定以上の戦績を出せるレベルのプレーヤーであれば、ストロークが手打ちの選手はほとんどいないかと思います。
ですので、今回は手打ちを改善することで、
・ボールにしっかりパワーが伝わるようになる
・インパクト、ショットの安定感が向上する
・気持ちよく振りぬいてコートに入るようになる
上記のようなストローク力向上のきっかけにして頂ければ幸いです。
手打ちを改善する為の、3つの方法
手打ちを改善する、つまり「しっかり身体を効率的に使ってボールを打つ」為には様々なアドバイスがあるかと思います。
よほどのことが無ければ、どのアドバイスも決して間違った情報ではないかもしれませんが、1つのアドバイスでも捉え方次第で効果は異なってくるものです。
そして人間は体格や骨格、最適なインパクトのフィーリングも違うのですから、細かい小手先のテクニックを伝えても本人にマッチするとは限りません。
とはいえ、運動連鎖や身体のメカニズムに関しては特別な事情でもない限りは万人に共通していると言って良いでしょう。
手打ちを改善する様々なアドバイス・情報も本人の捉え方やイメージ次第でしっかり良い結果に結びつくワケです。
本記事では、手打ち改善のきっかけになり得るポイントを3つほどご紹介致しますので、ぜひ意識して練習してみてください。
1.「骨盤を回すこと」を意識してボールを打つ
1つ目は「骨盤を動かして打つ」イメージになります。
骨盤は各ショットのパワーを生み出すために非常に大切な身体の部位であり、上級レベルの選手でも意識している・していないに関わらず基本的に骨盤はしっかり回っているものです。
ストロークをそつなく安定して打てる選手は骨盤を回す動作が感覚的に身に付いている場合が多いので、手打ちで悩む選手は改めて骨盤を意識してみるのは有効かと思います。
バランスボールのような大きいサイズのボールを用意できる場合は、バランスボールを使ってキャッチボールをしてみるのも効果的です。
大きいものは両手で抱えながら投げるので、手先だけで投げることができず必然的に骨盤・身体を使って投げる形になります。
実際にテニスボールを打つときにも、バランスボールを投げるようなイメージを持ってみていいかもしれません。
2.「体重移動(重心の移動)」の力でボールを打つイメージ
例えばフォアハンドをオープンスタンスで構える場合、右利きの場合は軸足である右足に体重がかかっている状態です。
ボールはもちろん前に飛ばす必要があるわけですから、右足にかかっている体重を左足、つまりは前方の方に体重を移動させます。
この体重移動によって生まれるパワーこそ、ボールを楽に飛ばすことができるのです。
「体重・重心移動のパワーでボールを打つ」
「腕を振るのでなく、全身でボールを打つ」
そんなイメージでも良いかと思います。
体重・重心が右足から左足に移動すれば、それに応じて骨盤も回るので、結果的に手打ちの改善に繋がるわけです。
体重移動について細かく理屈で説明・理解するのも難しいので、あえて上記のような抽象的なイメージで練習してみることをオススメ致します。
結果的に前より楽にボールを飛ばせるようになればOKです。
3.「手抜き(5~6割の力)」で打つイメージ
速く重い、良いショットを打とうとして力みが生じてしまい、結果的に運動連鎖が機能せず手打ちになってしまっている場合もあります。
また、スイングスピードの加速を意識過ぎても同じように力みが生じるものです。
なので、8~10割で打っているところをあえて5~6割程度の手抜きで打つように意識してみてはいかがでしょうか。
適度な脱力・リラックスは運動連鎖もスムーズになる分、ボールにも確実にパワーが伝わります。
プロの練習動画を見てみるのも効果的かもしれません。
「何故あんなにリラックスしているのに強烈なショットが打てるのか?」ではなく、実際は「あんなにリラックスしているからこそ強烈なショットが打てる」と言えるのではないでしょうか。
(もちろん体格やトレーニングの積み重ねによる基礎能力の違いもありますが・・・)
上手くボールにパワーが伝わらない、手打ちになっているという方は一度、5~6割の手抜きで打つ練習をしてみてください。
適度に力が抜けた方が身体もしっかり回るようになるので、その方が効率的にボールを打てると思います。
まとめ
今回ご紹介しました「手打ちを改善する方法・ポイント」は以下の3つです。
・骨盤を回すことを意識する
・体重移動でボールを打つイメージ
・手抜き(5~6割)で打つ
3つとも結果的には「手打ちを改善できる」ことに繋がるのですが、最も感覚的にマッチする情報を取り入れることが大切になります。
テニスの上達に関する情報は様々なので、その中から自分に最適なものを吸収し、実践あるのみです。
少しでもお役に立てて頂けると嬉しく思います。