「フォアハンドが振り遅れる・ミスが多い理由」と解消方法について紹介させてください。
ストロークにおいて基本的にはフォアハンドの方が得意な方が多いと思いますが、「フォアハンドよりもバックハンドの方が得意」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「バックハンドよりフォアハンドの方が苦手」
「バックハンドは自信を持って振りぬけるけど、フォアハンドが安定しない」
そんなお悩みを解決するヒントにして頂ければ幸いです。
・フォアハンドへの苦手意識が無くなる
・フォアハンドを主体にしっかり攻撃できるようになる
・フォアハンドに自信が持てて、テニスが楽しくなる
こういった効果が得られるかと思います。
フォアハンドが降り遅れる2つの理由
振り遅れるということは、準備が遅れて打点に間に合っていないということ。
「準備を早く!」というアドバイスはまさに正論なのですが、実際のところ「準備を早く!」と言われても解消されず、振り遅れる場合が多いものです。
肝心なのは、「何故準備が遅いのか?」ということになります。
なので、今回は振り遅れる、つまりは「フォアハンドの準備が遅くなってしまう2つの理由」についてご紹介致します。
1.バックハンドで打つことを前提に構えている【バックサイドを意識し過ぎ】
これはバックハンドに強い自信を持っている方に言えることですが、
「バックハンドを意識し過ぎて、フォア側に飛んできたボールへの反応が遅れている」
という可能性が考えられます。
テニスは当然フォアサイドかバックサイドか、どちら側にボールが飛んでくるのかわからないわけですから、どちらにもしっかり対応しなければなりません。
フォアハンドに対して苦手意識が強い場合、無意識レベルで可能な限りバックハンドで打とうとするものです。
戦略的な意図ならまだしも、本来フォアハンドで打っても良い場面で無理やりバックハンドで打つのは得策とは言えないのではないでしょうか。
意識せずにバックハンド気味に構えていてフォア側の反応が遅れている場合があるので、改めて意識してみると良いと思います。
普段のラリー練習などでも、クロスラリー中に回り込みフォアを打つように意識するのも効果的です。
2.雑念が多い【フォアハンドのフォームについてあれこれ考えすぎ】
両手打ちフォアハンドは例外ですが、多くの方は利き手1つでフォアハンドを打つかと思います。
フォアハンドは片手で打てるのでフォームにも自由が効きやすいものです。
ところが自由度が高いが故に雑念が多く、フォアハンドのフォームについてあれこれ考え、結果的に反応が遅れてしまっている場合もあります。
「何を意識して打てば良いんだろう?」
「どうすれば上手く打てるんだろう?」
雑念が多ければ多いほど、フットワークや反応が疎かになり結果振り遅れてミスに直結するのです。
テニスボールは通常のストロークでも時速50~60㎞以上、サーブであれば時速180㎞という速度で飛んでくるのですから、小難しいことを考えている暇はありません。
試合では特に、自分の打ち方ばかり意識し過ぎてミスを連発してしまう現象もよくあることかと思います。
試合で勝つ為には素早くボールに追いつき、ミスをしないことが最低条件なので、難しいことは考えずしっかり足を動かしましょう。
フォアハンドに対して苦手意識を持っている方は、特にフォーム・打ち方について必要以上に考えすぎてしまう傾向があります。
そもそも運動とは理屈ではなく感覚で行うので、車で例えるなら完全なマニュアル運転ではなく、オートマチック感覚でテニスをするイメージです。
その方がボールへの、目の前の1ポイントに対する集中力も上昇してパフォーマンスも良くなると思います。
打ち方やフォームを意識して良いのは素振りや球出しなどの基礎練習中です
自分の打ち方やフォームを変えたい場合は、素振りや球出し練習などで意識した方が効率的です。
球出しなどの反復練習で新しい身体の動きを身体に覚えさせて、実際の対人ラリー・試合などではオートマチックにボールを打ちましょう。
打ち方を変えるために基礎練習で意識していたことは、ほんの少し意識する程度で問題ありません。
打ち方やフォームを大きく変えるということは、「新しい身体の動きを無意識レベルで実行できるように取り入れる」ということです。
要するに、
「日々の生活の中に新しい習慣を取り入れる」の感覚に近いので、一定以上の時間を要することになります。
なので、多少ミスが増えたり不調に陥っても根気よく意識し続けなければ打ち方を変えるのは難しいです。
フォアハンドが不安定でも、タイミングが合えば良いショットが打てるのならフォームに大きな問題はないと思います。
であれば、
新しい打ち方を取り入れるよりも可能な限り雑念を減らす努力をした方が効率的ではないでしょうか。
テニスをする前にあえてトレーニング等で身体を追い込むのも効果的
テニスをする前に、あえてトレーニング等で身体に負荷をかけておくのも効果的な方法だと思います。
・筋肉がほぐれて動きが良くなる
・適度な疲労により余計な思考が減る
フォアハンドの場合、あえて肩や腕などの上半身を追い込んでからテニスすることで、無駄な雑念が減ってショットの安定性や質の向上が見込めるわけです。
もちろんやり過ぎは逆効果ですが、適度に身体を追い込んでからテニスをしてみるのも試す価値はあるのではないでしょうか。
【まとめ】フォアハンドは難しく考えすぎず、しっかり足を動かす
何事も考えることは大切なのですが、運動においてはある種のリスクだと言えます。
雑念が多ければ多いほどボールへの反応が遅れる、すなわちフットワークが疎かになってしまうので、振り遅れたりしてミスも増えてしまうのです。
自信を持ってボールを打てたり、調子が良い時は打ち方について難しく考えていないかと思います。
フォアハンドに関しても、
「ラケットヘッドは立てて構えて…」
「手首の角度はこれぐらいで…」
と難しく考えず、
「下から上!」
「回転をかける!」
など、あえて抽象的なイメージの方が実際のプレーの質も向上するかもしれません。
初心者・初級レベルの場合は別かもしれませんが、ミスが多くても良いショットも打てるレベルならぜひ「雑念を減らす」ことを意識してみてはいかがでしょうか。