「フォアハンドでボールが上手く当たっていない」
「ボールに上手く力が伝わっていない」
「上級者のように厚い当たりのショットを打ちたい」
フォアハンドの当たりを厚くしたいと考えるテニスの初級~中級者プレーヤーは多いです。
アマチュアでも一定上のレベルで勝負する場合、厚い当たりのフォアハンドは必須要素と言っても過言ではありません。
厚い当たりになることで必要最低限の力でも、ボールに大きなパワーが伝わり、ショットの軌道も安定するようになります。
フォアハンドを気持ちの良い当たりで気持ちよく振りぬけるようになり、テニスも一層楽しくなります。
逆に当たりが薄いと相手のショットに対して力負けしたり、自分のショットがネットに引っかかったりして安定もしません。
なので今回は「フォアハンドの厚い当たり」を実現する為にどうするべきを考えてみましょう。
「ラケット面を地面と垂直に~」は嘘。正しくは「ボールの軌道に合わせる」
以前「ラケット面の向きを地面と垂直にして捉えましょう」という指導もありましたが、それは少し違います。
正しくは、「飛んでくるボールに対し垂直にラケット面を合わせる」ことで、フォアハンドの厚い当たりは実現できるのです。
上の図は①と②が厚い当たり、そして③と④が薄い当たりのイメージになります。
フォアハンドの当たりが薄いと、
・ネットを超えてもショットに重みがなく、浅くなる
・ネット下段、自陣のコートに1バウンドしてしまう
といった現象が起こります。
ですのでフォアハンドを安定させるためには、しっかりと厚い当たりで捉える必要があります。
では次に、何故薄い当たりになってしまうのか?どうすればボールに軌道に対し垂直に捉え続けられるようになるのかを見てみましょう。
腕の動きを最小限にすることで、インパクト時の面の向きを安定させる
フォアハンドというのは腕の自由度が高い分、腕に無駄な動きが生じやすいという一面があります。
腕が暴れてしまえばその分タイミングを取るのも難しくなり、インパクト時のラケット面も安定しません。
その結果としてタイミングが合えば厚い当たりの良いショットが打てて、タイミングが合わなければ薄い当たりでネット下段に直撃してしまう訳です。
そこで厚い当たりで安定させる秘訣として、「腕の動きを必要最小限に留める」ことを意識してみましょう。
トッププロや上級者のフォアハンドをよく見るとわかりますが、彼らの腕は構えてからインパクトまでほとんど動いていませんよね。
身体をターンさせて面を作り、そこから捻り戻して作った面をボールに上手く合わせていることが伺えると思います。
現代のテニスラケットは昔のラケットと比較してもハイスペックなので、しっかりラケットに当たりさえすればボールは飛びます。
「テイクバック」という概念を捨てることで、テニスはシンプルになる
「テイクバック(ラケットを引く)」という概念が、よりフォアハンドの安定性を損ねてしまっている傾向になります。
・利き腕は動かさず、身体を少しだけ捻る
これだけでフォアハンドの準備は十分です。後は飛んでくるボールに上手く合わせることだけを考えましょう。
多少ミスが増えても「腕の動きを最小限に」という意識は絶やさない
利き腕の動きを最小限にすることで、フォアハンドも厚い当たりで安定するようになります。
が、1つだけ注意事項です。
それは、「長時間打ち続けると腕に頼りがちになってしまう」という点です。
疲れてくるとスイングも腕の力を頼るようになり、フォアハンドの当たりも厚くなったり薄くなったりと、非常に不安定になってしまいます。
ショットが安定しなくなってきたことから、また何かフォームを変えようと試行錯誤するようになり、そして空回りしてしまうのです。
長時間テニスをし続けて身体も疲れてきた場合は無理せず休むか、疲れたときこそリラックスし、動きも最小限のまま「ラケットにボールを当てる」ことにだけ集中しましょう。
いずれにしても上手く打てているのであれば、フォームや意識していることは変える必要がありません。
まとめ
今回はフォアハンドで厚い当たりのショットを実現させる為の秘訣をご紹介致しました。
・ラケット面を飛んでくるボールに対し垂直にすることで厚い当たりになる。
・利き腕の動きを必要最低限にすることで安定して厚い当たりで捉えられるようになる。
・長時間打ち続けて疲れているときは、腕の力に頼らないように注意する。
まずは前提として、「厚い当たり」とは地面に対し垂直ではなく、飛んでくるボールに対し垂直だということ。
そして厚い当たりのフォアハンドを安定させる為に大切なのが、「腕の動きを最小限にする」ということです。
テイクバックが必要以上に大きく無駄な動きがあればあるほどタイミングを合わせる難易度も増してしまいます。
そうなるとタイミングが合えば厚い当たりになり、合わなければ薄い当たりになるという、不安定なテニスになってしまうわけです。
自身の動きをシンプルに落とし込むことで、ミスをしてしまう原因もシンプルになってきます。