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テニスの上達が滞っている人が”今”から改めるべき考え方とは?

フォアのイメージ
学生であろうと社会人であろうと、プロであろうとアマチュアであろうと、せっかくテニスをやるなら上達させたいと思うのが普通です。さらに言うと、どうせテニスを上達させならば1日でも、1時間でも早く上達させたいと思うものです。

そのために何よりもコートでボールを打つ時間を大事にして、どんなにヘトヘトでもボールを追いかける…。全てはテニスが好きで、テニスを上達させたい一心だと思います。私も1日でも早く強くなりたくて、部活の義務練習が終わって日が暮れてもボールが見えなくなるまでボールを追いかけ続けていたものです。

ところが実際には

「一生懸命練習しているのに、テニスが上達しない」

そう感じる人が多いのです。飽くなき向上心とは裏腹に実力が伸びないのは誰もが辛いと感じるものであり、一度は通る道です。中学や高校の部活でテニスをしていたものの上達を実感できず、「自分にはテニスが向いてない」、「テニスはつまらない」と感じてラケットを置いていった人も数知れずいることでしょう。

そこで今回は、長年テニスの実力が伸びずに悩んでいた人がある日突然一皮剥けることができるようなヒントをご紹介しようと思います。

「良い球も打てるのに安定しない」
「調子が良いときがあるけど、波が激しい」
「繋げてるつもりなのにすぐミスをしてしまう」

そんなあなたはお役に立てて頂ければ幸いです。今立ち塞がっている壁を乗り越えてテニスを上達させるには、発想を少し変える必要もあるかもしれません。今回は技術的なアド橋鵜よりもメンタル、心の持ち方寄りの内容になります。

テニスはメンタルスポーツです。心の持ち方一つで運動のパフォーマンスは驚くほど変化します。テニスに限らずあらゆるスポーツにも共通して言えることです。単に調子の波が不安定な場合、後1つ何か特別なきっかけがあれば、劇的にテニスが上達するというケースも珍しくありません。

現状を変えるきっかけは、意外と簡単なことだったりします。格ショットが安定して、試合での勝率を上げて、あなたに好循環を引き寄せるために改めて意識すべきことをシェアしようと思います。

【テニスが上達しない人は、ホールインワンを狙いたがる】少しずつ近づける

テニスボールの落下地点

ホールインワンという言葉は聞いたことがあるかと思います。ゴルフにおいて1打目でカップにボールを入れることであり、”エース”とも言われています。ゴルフ経験者、競技者にとってもホールインワンとは中々お目にかかれない神業であり、決めれば最高にクールなショットと言えるでしょう。

ただ、ホールインワンとはあくまで上級者以上の実力を兼ね備えているからこそできる芸当です。初心者でも、もしかしたら偶然入ることもあるかもしれません。ですが、ゴルフでホールインワンの練習を中心にやる人はほぼいません。

何故ならばホールインワンは基本的に偶然起きるショットであり、ゴルフの基本スタンスとしては、「少しずつカップに近づけていく」からです。

これはまさに、テニスでも同じことが言えます。テニスが上達しない人は常に自分のショットのスピードなどを追い求めているパターンが多く、一発で決めにいきたがる傾向が強いと言えるでしょう。

テニスを上達させたいならば、まずストロークは決め球以前に確実にミスをしない、繋ぎ球の練習をした方が賢明ではないでしょうか?何故ならば、テニスの試合は大半がミスによって成立しているからです。

同時に、繋ぎ球が打てなければ決め球を打つ機会も永遠に訪れないのです。フォアハンドの強打が武器でも、それを活かす環境が作れなければ宝の持ち腐れで意味を成しません。

「1発で決めにいかない」

この意識を持つだけでもテニスは驚く程上達します。まずストローク全般が安定するようになるので、イージーミスが減り、どこに打っても決まるようなチャンスボールを打つチャンスも訪れてきます。

自分にとってのチャンスボールが飛んでくるまで少しずつ粘ったりオープンコートに打ったりと、少しずつ展開していくのです。調子の波が激しかったり、凄まじい球をショットが打てるにも関わらずラリーですぐにミスをする人はまさにホールインワンを狙いたがる傾向があると言えるのです。

100を目指すのであれば、いきなり1→100へジャンプしようとするのではなく、10,30,50と少しずつ100に近づけていく姿勢が大切になります。その過程で1から30と、一皮剥ける瞬間が訪れることも往々にしてあります。

バカではテニスは上達できない?1球1球に意味を持たせる

スライスの構え

「目的意識を持たず、情熱だけで練習している人」。これではテニスを上達させるのは難しいです。試合で勝つためにも上達させるためにも、頭は多少なりとも使わなければ思う様な結果を得ることは中々できません。

何故、この練習をするのか?どうすれば試合で勝てるようになるのか?どうすればポイントが取れるのか?1球1球に意味を持たせなければなりません。

「自分がどんなテニスがしたいのか?」
「今、自分のテニスはどうなっているのか?」

まず、自分のテニスがどうなっているのかを理解することが重要です。テニスを上達させるという目標を達成したいのであれば、まずは自分の能力を正確に理解しなければ話は進まないのです。

例えば不調に陥ったとき、「自分の実力はこんなものじゃない!」という心境に陥る人は実際のところ多いかと思います。高校生の頃の私は毎日そんな心境だったと思います。ポジティブシンキングは大事ですが、自分の現状を否定するのはポジティブとは言えません。

不調に陥っていれば、「これも自分の一面なんだ」と、メンタルをフラットにして受け入れることも大切なのです。そして、何故不調に陥ってしまったのか?具体的に何が上手くいってないのか?そうなってしまった原因を考えて、修正しなければなりません。

物事はトライ&エラーの繰り返しです。上手くいかなかったら問題を見つけて解決し、また新しい問題が浮上し…、という繰り返しです。プロや頭の良い人は、この問題解決における回転速度が速いと言えます。私のような一般プレーヤーが自転車の回転速度だとすれば錦織圭選手のような一流選手は新幹線のようなスピードなわけです。

単純に考えれば上達しない原因、上手くいってない原因を1つずつ潰していけばテニスは必ず上達します。どんな物事でも、原因と結果は繋がっているものです。

「1球1球に意味を持たせる」

これを徹底しましょう。ここでいう”意味”とは、打つコースやボールの威力などのコントロール、球出しなどの基礎練習であれば身体の使い方など、そういった部分が挙げられます。「意味を持たせなければならない」からといって変に考えすぎてしまうのも危険です。

基本的に論理的思考は運動を阻害する要因になるので、初めはザックリしたものでも構いません。ここで意味を持たせるための練習法をいくつかピックアップします。

100球ラリー

100球ラリーは、ストロークを安定させる為には非常に効果的な練習です。時間を設けて、一定時間まで100球続けることができなければ、何らかのペナルティーを課すなどの工夫をすることで、ボールへの集中力も高まりテニスも丁寧になります。

的を狙ったサーブ練習

サーブ練習は、なぁなぁで何となく自分の打ちたいように打ってる人も多いですが、それでは実際の試合で有効打になるようなサーブを打つのは難しいです。前提としては、試合を意識して1stサーブと2ndサーブやコースの打ち分けなどを意図的に行うことです。

振り回し練習

「振り回し」と聞くと嫌な顔をする人も多いですが、これもテニスを上達させるには欠かせないくらい大切な練習だと言えるでしょう。プロや強豪校の部活などでは、積極的に練習メニューに取り組んでいます。球際に強くなれば勝率も大きく変わります。

まとめ

・1発で決めに行かない
・1球1球に意味を持たせる

1発で決めにいくという姿勢はある種「楽をしたい表れ」と捉えることもできます。スーパーショットを狙いにいくのでなく、まずは、自分からミスをせず確実に繋げるボールの練習をしましょう。

確実にコントロールできる打球レベルを見極め、その質を高めていくことで効率的にテニスを上達させることができるでしょう。また、1球1球に意味を持たせることによって無駄な時間をカットすることもできるのです。

まずはどんなに遅くても、弱くても確実にミスせず打ち続けられる自分のショットのラインを見極めてみてください。