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テニスが上達したと思ったら、不調に陥ってしまったときの”戻し方”

テニスの調子
「昨日は調子が良かったのに、今日は全然ダメ…」
「テニスが上達したと思ってたら、気づけばまた元通り…」

あなたにもこんな経験はありますか?私自身テニス歴は10年以上になりますが、特に学生時代はほとんどこの繰り返しでした。突然調子が上がり始めて、ようやく今までのテニスでの頑張りが実を結んで上達したと思いきや、次の日になるとイージーミスを連発して結局元通りという、ぬか喜びと自己嫌悪の積み重ねでした。

「アドバイスをAを意識したらテニスが上達した」

「次の日になると逆に不調のサイクルにハマり、元通りになった」

「アドバイスBを意識したら不調から脱して、調子もまた上がり始めた」

「次の日になると、また元に…」

この繰り返しです。これはテニスの上達に悩む初級・中級レベルの方に限らず、上級者レベルの方でもこういったサイクルを経験するものです。残念ながらテニスの技術的アドバイスは、1つのアドバイスが全員に当てはまるとは限りません。

理想のフォームとは1人1人異なります。アドバイスAを意識したら上達する人もいれば、しない人もいます。グリップの握り方から構え方、スイングにタイミングまで、その人が一番違和感もなく楽に打てる打ち方がベストです。ある程度のショットを一通り打てれば、試合は頭の使い方1つでも勝てるからです。

「ある日突然調子が悪くなった」
「イージーミスを連発してラリーが続かない」
「サーブの当たりが良くない」

今回はそういった不調の治し方、テニスを本調子に戻すためにはどうすればいいのかを考えてみましょう。戻し方を知っていれば、その日のうちにニュートラルに戻すことも可能です。また、試合中に突然球が入らなくなったときなどにおいても、立て直すために有効活用することができます。

打球のレベル(威力やスピードなど)を落としてみる

「昨日はストロークの調子が良くて、今日も同じように打っているつもりなのに安定しない」という現象は往々にしてあります。これは過去のナイスショット、自分自身の残像を追い求め過ぎて空回りしてしまっているパターンです。

良い球を打とうとして力みが生じてしまい、結果的にストロークが安定せずそのまま不調のサイクルにハマってしまうという典型例。これを脱するためには、まず残像(過去に自身が打った良いショット)を追い求めるのをやめましょう。本来70%程度の力で打っていたショットを、100%だと勘違いを起こしてしまっている場合もあります。

腕の力を抜いて、”当てるだけ”程度の感覚でミスをしないように意識して打つことです。イメージとしては、プロがウォーミングアップでゆったりとストロークを打っているような感覚です。ミスがなくなってくるとテニスも楽しくなります。

それによってミスをすることによるストレスから解放され、身体も徐々にリラックスしてきてます。そうなるとラリーで少しずつボールの威力を上げてもイージーミスも少なく安定性を保てるようになってきます。

ストロークが不調に陥ってしまった場合、今までの自分のスイングをスローモーションにするような感覚でゆっくり、ゆっくり打つようにしてみましょう。

山なりの軌道で、とにかくしつこく返すことを徹底する

今まで直線的な軌道のショットが多くて、ミスをする際にもネットに直撃する傾向が強い場合は、思い切ってショットの軌道を全体的に変えてみてはいかがでしょうか。テニスに一発逆転はありませんが、試合は最後まで何が起こるかわかりません。

普段はギャラリーを沸かせるような素晴らしいショットを打つハードヒッターが、ロブやスライスで徹底的に粘るストローカー、俗にいう”シコラー”に負けることは珍しくありません。格下の選手が格上の選手を倒すのは、ハードヒッターよりもシコラーの方が母数としては多いのです。

テニスのミスは基本的にアウトかネットのみ。どちらかと言えばネットに引っ掛けるよりもアウトする方がミスの仕方としては望ましいです。何故ならばネットを超えればまだミスをしないかもしれない、希望が残っていますがネットの場合は引っ掛けた時点で失点だからです。

ボールのリズムと自分自身の”呼吸”を合わせるように意識してみる

「普段と同じタイミングで打っているはずなのに、ボールが入らない」。これはつまり、打球タイミングが合ってない可能性が高いです。もっと言うと、テニスは打球タイミングが合っていないからミスをしてしまうのです。

タイミングとは抽象的なものでありますが、タイミングを合わせるのに一番シンプルかつ効果的な要素なのが”呼吸”です。トレーニングなどにおいても力を溜めるときに大きく息を吸い込んで、力を開放するときに息を吐くようにする、という話を聞くことがあるかと思います。

腹筋の場合なら上体を起こすときに息を吐き出し、上体を戻す(寝かせる)ときに息を吸い込みます。こうすることによって身体の動作もスムーズになり、トレーニングもテンポよく、効率的に鍛えたい部位を鍛えることができるのです。

テニスはタイミングを合わせられるようになれば必然的に上達します。なので、テニスの上達させるためにも”呼吸”とは大切な要素になってきます。「呼吸を止める」というのは「血液の循環を止める」のと同義です。間違っても無呼吸で打たないようにしましょう。

まとめ

本来運動をするときには、フォームなど細かいことを考えずにフィーリングで、感覚的にテニスをするのが一番の上達への近道です。多くの場合は細かいことをあれこれ同時に考えすぎてしまい、真面目さが災いして不調のサイクルにハマってしまうものです。

普段は入るはずのショットが入らなくなったときは、一度初心に戻ってとにかくミスをしないように、ボールの威力を調節してみましょう。まずは自分がミスをしない範囲で打ち続けられる打球レベルを見極めて、徐々にそのレベルを高めていった方が効率的にテニスを上達させることができます。